魚のない寿司屋



作品をご覧いただき誠にありがとうございます。



私の企画は、魚の代わりに大豆や野菜、果物を使った寿司を提供する店舗型イベント「魚のない寿司屋」です。



■企画を考えた経緯■


私は読書が趣味で、あるとき食にまつわる本を読んだ際、食肉の生産が大きな環境負荷を生むと知って衝撃を受けました。
例えば、少量の肉のために膨大な飼料や水が必要なこと、また飼育で大量の温室効果ガスが発生することが問題としてあります。
そこで「代替食」の魅力を発信する企画を考えました。



ところで、代替食はいまや多彩な料理が登場し、味も向上しています。
そうした技術の進歩、「幅の広さ」を知ってもらうには、牛や豚、鶏とは異なる、新しい角度からのアプローチが有効ではと考えました。



今回、魚に目をつけたのは、アプローチとしての新しさのほか、寿司の人気で代替食の認知度向上が期待できること、
プラスチックゴミの流出などで海の環境が損なわれ、人々の健康や食文化への悪影響が懸念される問題について注意を促せることも理由としてあります。



■企画の詳細■



このイベントのコンセプトは、未来を体験して考える「魚のない寿司屋」です。
店内にはカウンター席が20席あり、目の前で寿司を握ってもらいつつ、店員さんから代替食の話を聞くことができます。
ターゲットは大阪市内在住の、小学校低学年のお子さんと30代のご両親で、週末にそろってショッピングに出かけるご家族です。
期間は「寿司の日」とされる11月1日からの1ヶ月間、
場所は家族連れもよく訪れ、近大マグロなどチャレンジングな店舗や催しを出すことでも有名な、グランフロント大阪のイベントスペースです。
メニューは、大豆の使用・不使用で分かれ、「マグロを夢みるトマト」や「サーモンになりたいカキ」のように特徴的なネーミングで15種類あります。



■制作にあたって工夫した点■
(各制作物をできる限り大きく見せるため、スライド内には記載いたしませんでした。ご了承いただきたく存じます。)



---ロゴ---

丸みが印象的なフォントをベースに、「魚」や「寿」をイラスト的にして、
「代替食」というテーマの先進さを表現しつつ、親しみやすく



---B1ポスター---

(1)抽象化した寿司ネタを暖色のものを中心に敷き詰めて、楽しく華やかな印象に
(2)イベント名の背景で、グレーに白の線画で魚貝類のイラストを置いて「魚が使われていない」ことを表現
(3)キャッチコピーは、寿司を食べて、代替食の意外なおいしさに驚いたお客さんが口にするであろう感想を採用
開催1ヶ月前から梅田やJR大阪の駅の掲示板、グランフロントの館内などに掲示します。



---A4フライヤー---

(1)表面で、ネタを上下対称に置いて、下を黄色や緑、オレンジで構成して「植物性素材が使われている」ことを表現
(2)上記のトーンを高めにして柔らかく、子どもにも親しみやすく
(3)裏面で、イベントに込めたおもい、こだわりは余白やあしらいで上品に、メニューは暖色を敷いて親しみやすく
開催2週間前から数回に分けて、駅周辺で配布します。



---DM---

(1)表面で、開催要項の案内をして、とりわけ重要な情報や、地図のポイントとなる施設はキーカラーの緑で目立たせる
(2)裏面で、ネタをゲタに置くかたちで7パターン制作
(3)上記のように、一目で寿司と分かる鮮やかなビジュアルを大きくシンプルに配置して、思わず目が止まるポップなデザインに
開催1ヶ月前から梅田の各地(ファッションビルのロビーなど)に置いて、自由に持ち帰れるようにします。



---店頭で配布したり、紙袋に入れる三つ折りリーフレット---

(1)表面で、表紙は可愛らしくしつつ、下段のキーワードの紹介は写真を用いて洗練された印象にして、環境へのおもいを真摯に伝える
(2)裏面で、上段のこだわりは広い余白ですっきり上品に
(3)中段のメニューや、下段の環境のためにできることの紹介は、暖色やあしらいで楽しさや手軽さを演出



---二つ折りメニュー---

(1)ページの上下に、自然を連想させる色のチェック模様を置いて、子どもにも親しみやすく
(2)それぞれのネタや素材になぞらえた色を用いた四角形のあしらいで、ポップな印象に
(3)見開きで縦横200mmとなっていて、手に取りやすいサイズ



以上の平面の制作物は、寿司屋の上品なイメージに合うよう、マットな質感の紙で制作しました。



---お持ち帰り用の組箱---

(1)蓋は白を基調に、寿司屋のパッケージらしく上品に
(2)本体の側面には、オレンジを使って食べる人がほっこりとするように
(3)オレンジには白の線画でネタのイラストを置いて可愛らしい印象に



---紙袋と箸袋---

(1)これらも組箱と同様、白を活かして上品に
(2)ただし、組箱はロゴや代替食に関連するモチーフ、ネタを置いて、子どもに興味を持ってもらえる楽しさも



最後に、このイベントで多くの人が代替食に関心を持ち、環境のために考えて行動するきっかけを持ってもらえれば幸いです。



お読みいただき誠にありがとうございました。


2.飢餓をゼロに 12.つくる責任、つかう責任 14.海の豊かさを守ろう




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